【千景さんと私のケサラ】
十年前…東日本大震災…その年に千景さんと出会った。福島から避難してこられた千景さんと…
避難された先やYMCAの企画で出会い、その時私はケサラを歌った、一緒に歌った。
歌の途中「この歌は前から知っていたけれど、改めて大切な歌だと思ったよ!真由美さん!平和も自由も私たちのそばにはなかった。声をあげなければ、平和も自由もやってこないんだ!本当にそう思うよ!!」と、千景さんがマイクをもってケサラの歌詞について語られ…改めてその日、私もケサラの歌詞に目が釘付けになっていた。
ケサラ…私にとってかなり深くなったのが、千景さんとの出会いだった…「もっと歌ってね!」いつも会うたびに言ってくれる千景さん。
ケサラ…その後、辺野古で歌ったんだった。
千景さんご本人・ご家族が、避難されてきて本当に大変だっただろうに…歌う私を励まされた…あの時のことは忘れない
今日、歌を歌う企画に「真由美さん向かうよ!!」と連絡があり、「待ってるよー!」とメッセージしたら、走ってお店に飛び込んできてくれた千景さん。
座って、一息つかれてる後ろ姿をみて、過ごしてこられたこれまでを思ったり、最近話した事柄を考えたりしていた。
千景さんにステージで話してもらう機会がつくられて、演奏で私もステージに上がった。
ケサラを歌おう!!と私は意気込んでいた。
でも、それは、その意気込みはなんか変だと思えてきた。歌ううちに…
その変な意気込みは自分への不信のようなものになっていき…私の自動再生のようにサラサラ歌うケサラはカスカスに思えてきた…
千景さんは、ステージで…十年前の私との出会い、ケサラを一緒に歌ったことについて語ってくれた…
そんなことより、もっと言いたいことや、想いがたくさんあるだろうに…短い時間で言えるはずもないだろうけれど…でも千景さんはケサラについて話してくれた…
なんて優しくて強い人だろう、またそこを強く想いながら…ケサラが始まった…
歌い始めてすぐ、この歌詞はもしかしたら…千景さん…涙で歌えなくなるんじゃないか…と
思って弾いていた…
歌が進んでいって…涙をこらえてこらえて歌ってる千景さん、涙が…崩壊して嗚咽になった…千景さんのそばで歌っていて、私も泣けてきた
どうしてこんな歌詞なんだケサラは…思いながら…
歌だった。千景さんや私が歌えない時は、一二三礼や会場の人たちが代わりに歌った…ケサラは、今日はなんやろ…ものすごく胸に刺さって勝手に涙が出た
千景さんの涙声のケサラ。
思い返しながら千景さんの動画をみながら、帰路に入り…私にできることはなにか、何をしてきたん???って、振り返ったりしながら…
とてもなんだかイラついていた。原発事故は収束してないこと、日本政府について、ムカつきがたまらなくなってきた…
でも今日は…
千景さんの優しさと強さにまた震い立てられてしまって、私はたいしてなんにも力になれずにいて…胸が痛い…けれど…歌があって…
ケサラがつないできてくれたことには感謝しかない。強い、歌のつながり。そう信じてる。
一人になった帰路は、ケサラが何度も頭にめぐって涙が出た…千景さんにメッセージをした。
十年越しのケサラは、また改めて心にきた…歌を歌い続ける。
今日のケサラ、十年前のケサラ。皆さんと一緒に歌ったケサラ…場面場面思い出しながら…
歌に感謝して、日々を見つめる。
明日からまた頑張る。
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